複式簿記とは?

複式簿記(ふくしきぼき)とは、簿記において、単式簿記と異なり、すべての簿記的取引を、
資産、負債、資本、費用又は収益のいずれかに属する勘定科目を用いて借方(左側)と貸方(右側)に同じ金額を記入する、
複式簿記は、仕訳(しわけ)と呼ばれる手法により、貸借平均の原理に基づいて組織的に記録・計算・整理する方法のことをいう。
今日、たんに簿記といえばこの複式簿記を指す。
噛み砕いて言えば、貸方(右側)には「資金の出所」(資本、負債、収益)を記載し、借方(左側)には
「資金の行先」(資産と費用)を記載する。これにより、すべての仕訳は以下の4つに分類できる。
借方・貸方ともに増加するもの
借方・貸方ともに減少するもの。
借方の科目間での増減。
貸方の科目間での増減。
いずれの場合でも、借方の合計と貸方の合計は変わらない。この関係に従って集計し、表にまとめたものを試算表という。

複式簿記と簡易簿記の違い。

複式簿記と違い、簡易簿記とは、損益計算書が作成できる程度に、収入と経費を中心とした資産と負債の増減を記録します。
つまり、現金・売掛金・買掛金・経費・固定資産の増減を帳簿に記録し、それ以外の資産(貯金・受取手形・貸付金など)・
負債(支払手形・借入金・未払金など)の記録は省略しています。記録は一つの取引について現金出納帳や売掛帳などの、
一つの帳簿に記入する場合と、現金出納帳と経費帳のように二つの帳簿に記入する場合があります。
複式簿記は事業上のすべての資産・負債・資本の増減を記録します。 
記録はすべての取引について必ず二つ以上の帳簿(二つ以上の勘定科目)に記入します。 
こうすれば容易に損益計算書を貸借対照表が作成でき、企業経営の状態が正確に把握できます。

複式簿記の実用度。

「複式簿記」に対する帳簿の記帳システムとして、「単式簿記」があります。これは、お小遣い帳や家計簿のようなものです。
入ってくるお金と出て行くお金を毎日記録していき、月末に集計し、入金額と出金額の差額から、月末の現金残高を把握します。
「単式簿記」は、現金の出入りを基準にして、全ての取引を記録していこうとするものです。
月末の現金残高は分かりますが、何に出金したのかの内訳までは分かりません。ここが、ちょっと不便です。
【参考】白色申告の場合は、記帳の義務がありません。しかし、前々年または前年の申告で、
事業所得、不動産所得、山林所得の合計が300万円を超える人は、記帳の義務がありますので要注意。
ただし、白色申告では、「単式簿記」でもよいとされています。

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